こんにちは。カネリです。
皆さんの家には、色が剥げてしまった家具や違う色に変えたい家具等はありませんか?
我が家は自宅を購入して9年目。5歳と2歳の娘がいます。
最初はかわいい色だったダイニングチェアも、気づけば塗装が剥がれてボロボロに。
なんとかしたいけど、買い替えるのはもったいない!
そこで今回は、子ども用のダイニングチェア(ストッケトリップトラップ)の塗替えDIYを行います。
ダイニングチェアに限らず、机や収納棚等の家具、窓枠等の塗替えにも為になる方法を紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
塗装前の状態を確認
まずは、今回再塗装するストッケトリップトラップの状態を見ていきます。
5年間の使用で、座面や足の踏み板、テーブルに当たる部分の塗装が剥げてしまいました。




この状態が再塗装でどこまできれいになるのか楽しみですね。
家具の塗替手順は?
初めて塗替えをする方にとっては、どのような手順で進めるのかわかりませんよね。
「せっかく塗った塗装がすぐに剥がれたらどうしよう。」
「きれいに塗れなかったらどうしよう。」
そんな方も多いはずです。
家具の塗替手順は、大きく分けると、
- 家具の分解
- 塗装剥がし
- マスキング
- 塗装
- 仕上げ塗装
- 家具の組立
です。
これから一つずつ手順を説明していきます。合わせて必要な道具とポイントも紹介していきますね。
家具の分解

塗装を剥がす前に、まずは作業がしやすいように家具を分解していきましょう。
今回、塗装する家具(ストッケトリップトラップ)には、専用工具があります。なければ六角レンチの4mmサイズを準備しましょう。

塗替えDIYをする家具がストッケトリップトラップではない方は、塗替えする家具に応じた工具を準備してください。
また、他の家具等の塗装をする方も、可能な限り分解することをおすすめします。
理由は、次に行う塗装剥がしがうまくできないと、せっかく塗装し直した塗料が剥がれやすくなってしまうからです。
塗装剥がし〜やすりがけ〜

家具を分解できたら、塗装を剥がしていきます。
この作業をしっかり行わないと、すぐに塗装が剥げてしまったり、表面が凸凹になってしまったりしてしまいますので、頑張りましょう。
まずは、場所選びからです。
塗装剥がしをやすりがけで行う場合は大量の粉が出ますので、屋内で行う場合は、できる限り家具等の物が少ない部屋で行いましょう。でないと、掃除が大変です。
ちなみに、塗装剥がしには二通りあります。
ひとつは、やすりがけで行う方法。もうひとつは、塗料剥離剤で行う方法です。

塗料剥離剤を使用すると、粉塵を抑制できるメリットはありますが、強力な溶剤ですので、他の家具や床等に絶対に付かないよう注意しましょう。
また、塗料剥離剤は強アルカリ性ですので、皮膚につくと炎症を起こしてしまいます。
使用するのが不安だったり、お子様と一緒に作業したりするのであれば、やすりがけで落としていきましょう。
なお、やすりがけを行わずにそのまま塗装するのは厳禁です。
表面についている汚れや油分等によって、塗装がすぐに剥がれてしまいます。
また、塗装前の塗料が既に剥がれかけていたりして、表面に凹凸がある場合は、塗装後にも古い塗料が剥がれてきてしまったり、塗装しても今ある凹凸のまま、その上に塗料が乗ってしまうことになってしまい、見栄えが悪くなります。
基本は、塗装を全て落とす。落とさない場合は、やすりで表面の凹凸を取った後に、塗料と塗装面の密着を高めるプライマーを使用しましょう。
木材であれば、後ほど紹介しますが、今回使用する塗料のメーカーが出しているマルチプライマーをおすすめします。

こちらの商品は、ホームセンターにも売っています。
椅子等の家具であれば、200mlサイズを1本購入すれば十分な量です。
今回は、やすりで全ての塗装を落としましたが、この塗装剥がしの作業が、家具の塗替えで最も大変な作業です。
椅子等、平面部分があるのであれば、電動やすりの使用を強く勧めます。
今回も、この塗装剥がし作業でクタクタになりましたが、電動サンダーがあって、本当に良かったと感じています。
電動サンダーを新しく購入する方は、何を買っていいのか分からないという方も多いと思います。
電動サンダーは回転数が高いものほど作業が早くなりますが、
DIY初心者で、できる限り安く、性能の良いもの購入したい場合は、下記のブラックアンドデッカーのものがおすすめです。

こちらの商品は、工具では王道のメーカーであるマキタ、リョービの半額程の価格で、同等のパワーがあります。
また、バッテリー式よりもコンセント式をおすすめします。
コンセント式のほうがパワーもあり、長時間の使用においては、途中で充電が追いつかないということもなくなるからです。
なお、電動サンダーを購入しても、手作業で使用する紙やすりも必要ですので、両方購入してくださいね。

しかし、家具のように大量に塗装を落とす場合はすぐにやすりの目が詰まってしまいますので、紙やすりに加えて、下記のような網目状のやすりを準備すると便利です。

こちらのやすりを電動サンダーに取り付けることで、目が詰まりにくく、やすりがけの時間を大幅に減らすことができますよ。
やすりには番手という、目の細かさの表示があります。
数字が低い程目が荒く、数字が多いほど細かくなります。
やすりがけは、初めは目が粗い80番程度のものを使用し、塗装が落ちたならば、その後、100番台、200番台と少しずつ目が細かいものへと変更し、最終的には340番〜400番のもので仕上げましょう。
塗装を落とすとこのようにきれいに木材だけの状態となります。



注意点として、60番台以下の物を使用すると木材に深い傷が付いてしまい、その後のやすりがけが大変になりますので、使用するのは80番手以上のものがおすすめです。
全てのやすりがけが終わったら、濡れ雑巾等ウエスを使用し、粉を拭き取ります。
塗装を全て剥がせた場合は、水分が木材に染み込み、色が変わるはずです。
もし、色が変わらない部分があるのであれば、その部分は塗装を十分に落とせていない可能性がありますので、プライマーを使用しないのであれば、しっかりと塗装を落としておきましょう。
マスキング
塗装を剥がし、塗装面を拭き上げたら、次はマスキングです。

今回の椅子の場合は、脚のパッド部分に塗料がつかないように、マスキングテープを綺麗に貼っていきます。
扉であれば、ドアノブや、壁紙部分、ガラスがあれば、その部分の際にも綺麗に貼っていきましょう。
ポイントは、とにかく綺麗に貼ることです。
塗りたくない部分に塗料がつかないよう、丁寧に貼っていきましょう。
また、床も汚れないよう、養生シートを敷きます。

なければ、汚れても良い大きめの段ボールや新聞紙等でも大丈夫です。
塗装〜二度塗りとやすりがけ〜
いよいよ塗装です。ここまでで7〜8割の時間と労力を要します。
塗装を塗る前に、まずは塗料と刷毛の購入ですが、塗料には様々な種類があります。
屋内家具で、かわいい色に塗り替えたいという方は、ターナー色彩のミルクペイントがおすすめです。

ホームセンターでもよく見かけるミルクペイントですが、おすすめする理由は、
- 臭いが少なく、屋内でも使用可
- 手についても洗えばすぐに落とせる。(子どもでも使用しやすい。)
- 乾く前であれば、床などについても拭き取れる。
- 色やサイズが豊富で、混ぜて使用することもできる。
などです。
今回は、薄い紫色にしたいため、70mlのサンセットパープルと、200mlのスノーホワイトを混ぜて使用しました。


こちらのミルクペイントは、200ml以上のタイプは16色、70mlは20色あります。
まとめ買いするとホームセンターよりもAmazon等の方が安くなると思いますよ。
塗料を開ける際は、しっかりと振り、混ぜる場合は別の容器に移してしっかりと混ぜます。

塗料が混ざりきってないと、塗っている途中で色が変わってしまいますので、これでもかというくらい、しっかりと混ぜてから使用しましょう。

次に刷毛選びです。
刷毛には柄の形や毛の種類、サイズなど様々です。
迷うのであれば、先程紹介したミルクペイントのターナーからミルクペイントブラシの化繊ブラシが販売されています。

もっと安く済ませたいという方は、水性用の刷毛を購入すれば問題ありません。
毛の種類がいくつかありますが、ミルクペイントは、個人的には化繊ブラシの方が塗りやすい印象があります。

きれいに塗装をする上で注意が必要なのは、ブラシの種類というよりも、ブラシの抜毛が塗装面についてしまうことです。
当然ながら、安い刷毛のほうが抜毛が出がちですが、安い刷毛、メーカー品の刷毛どちらを使用する際にも、刷毛を使用する前に、抜けそうな毛をあらかじめ抜いておくことが大切です。
方法としては、
①両手のひらで、柄の部分をくるくる回す。

②手で毛先をしごく。

③紙やすりで毛先を撫でる。

等をしながら、抜けそうな毛を抜いていく方法が一般的です。
もしそれでも塗装中に抜毛がついてしまったら、乾く前に指や爪楊枝などを使用して確実に取り除き、取った後は、再度刷毛で撫でて表面を均しましょう。
準備ができたらいよいよ塗装です。
塗装のポイントは、薄く塗ることです。
下地が透ける分は、二度塗りをしていけばきれいになりますが、厚く塗ってしまったがために、表面に塗料が盛り上がってしまったり、垂れた塗料が裏側に溜まったり養生シートにくっついてしまったりすると致命的なミスにつながります。
こういったミスは、後からやすりをかけてもなかなかきれいにならないので、塗装の際はとにかく薄く塗ることを意識しながら塗っていきましょう。
万が一、垂れてしまった場合に備えて、板を養生シートから浮かせるために、木材の端材等を木材の下に敷きましょう。
刷毛の半分程度まで塗料を付けたら、容器の縁で軽く落とし、木目に沿って塗っていきますが、ここで、端から塗ってはいけません。
初めは刷毛にたっぷりと塗料がついていますので、端から塗ると、木材の裏側へ液だれの原因となります。
端から数センチ離れたところから塗り始め、かすれたら継ぎ足し、端を塗る際は刷毛の塗料が少ないときに塗ることが大切です。
ネジ穴等にも塗料が入らないよう気をつけます。組立時にねじが入らず苦労することとなりますよ。
一列塗ったら、その都度、乾く前に表面を慣らしましょう。
片面塗ったら、表面をしっかりと乾かし、その後板を返して反対側を塗っていきます。

この際、乾かす時間が短いとひっくり返した際に、敷板と塗料がくっついてしまい、表面に跡がついてしまうので、十分に乾くまでは絶対にひっくり返してはいけません。
1日以上、乾かしましょう。
その際、刷毛は乾く前に綺麗に洗わないと、次に使う際に玉になった塗料がついてしまいますので、必ず洗います。
もし、その日に裏面も塗り終わりたいという方には、ヒートガンがおすすめです。

ヒートガンとは、簡単に言うと強力なドライヤーです。
火傷をするほどの熱風を出してくれるので、早く乾かしたいという方はヒートガンを使うことで、乾かす時間を大幅に短縮することができますよ。

裏面を塗って、乾燥させたら二度塗りです。
二度塗りをする前に、表面を確認しましょう。
もし、塗料が溜まっている部分や泡など凹凸がある部分があれば、300番〜400番のやすりで均します。
塗りムラが気になるようでしたら、全体的にやすりをかけましょう。
ここでのやすりがけは、塗装を落とすのではなく、表面を均すことが目的ですので、軽く撫でるようにかけます。
電動サンダーは塗料を落としすぎるので禁物です。
やすりをかけたら、濡れたウエスで粉をしっかりと落としてから一度塗りと同様の方法で二度塗りをしていきます。

5歳の娘と一緒に塗ると、養生シートにはこれだけ塗料が付きました。
床にミルクペイントがついてしまった場合は、必ず乾く前に拭き取りましょう。
ミルクペイントは乾く前ならすぐに拭き取れますが、乾くと耐水性となり、落ちにくくなってしまいます。
仕上げ塗装〜二度塗りとやすりがけ〜
二度塗りをして、乾燥させると、もうこれで組み立てたくなってしまいます。
しかし、椅子やテーブルなど普段から触れることが多い家具は、仕上げ塗装をしなければすぐに塗装が剥げてしまいますので、もう少し頑張りましょう。
仕上げ塗装とは、塗装の表面に透明の塗料を塗り、コーティングをするものです。
見た目が良くなるというよりも、塗装の保護ができるというメリットが大きいです。
つまり、頑張って塗った塗装をきれいに保つためには、この仕上げ塗装をできるだけ厚く塗って上げるということが大切です。
ここでは、ミルクペイントのトップコートクリアを使用していきますが、こちらの商品はUVカットもあり、塗料の色あせや劣化防止も期待できます。

塗装の要領はこれまでと同様で液垂れ等に注意しながら、クリア塗装はこれまでよりも厚めに塗ることを意識しましょう。
理由は、
- 色が薄いため、塗った箇所とうまく濡れていない箇所の判別が難しい。
- 塗料の保護のため、コーティングを厚くした方が良い。
ためです。
きれいな仕上げを目指して丁寧に塗っていきましょう。
表裏、二度塗りを行って、最後にやすりがけ(300番〜400番)をすれば、塗装作業は完了です。
家具の組立〜完成〜
最後に組立てて完成です。
分解前に写真を取っておくことで、組立時の参考になりますよ。
では、塗装前と塗装後の写真をご覧ください。
【塗装前】

【塗装後】

【塗装前】

【塗装後】

【塗装前】

【塗装後】

【塗装前】

【塗装後】

【塗装前】

【塗装後】

まとめ
どうでしたか?
しっかりポイントを意識しながら行うことで初心者でもかわいくきれいに再塗装することができます。
時間を短くするためには、道具をうまく活用し、失敗しないためには、丁寧にやすりがけ(又はプライマーの塗装)を頑張りましょう。
今回は5歳の娘と一緒に作業したため、うまくいかないところもありましたが、
娘には、できるだけ木材の内側を塗ってもらい、すぐに私が塗装を整えるという手順で行いました。
塗装後、娘は自分が塗った椅子に、これまで以上に愛着が湧いたようです。
壊れたり、古くなったらすぐに買い替えることが多い時代ですが、子どもと一緒に修理したり塗装をし直したりすることで、物を大事に使うことも学べたのではないかと思います。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう。